中国の今月(5月)の製造業の景況感を示す指数は、先月(4月)を上回ったものの、景気判断の節目となる「50」を3か月連続で下回り、新型コロナウイルスの感染拡大による経済への影響が続いています。
中国国家統計局が製造業3200社を対象に調査している製造業PMI=購買担当者景況感指数によりますと、今月の指数は49.6と、先月を2.2ポイント上回りました。
ただ、指数は、景気のよしあしを判断する節目となる「50」を3か月連続で下回りました。
感染拡大を受けた外出制限による影響は、上海で一部の企業が操業を再開するなど、先月と比べていくぶん改善したものの、企業の操業停止に加えて、物流の混乱によって部品や原材料の供給不足が続いたことなどが要因となっています。
また、宿泊や飲食など非製造業の今月の景況感指数は47.8と、先月を5.9ポイント上回りましたが、こちらも節目の「50」を3か月連続で下回りました。
上海では、市当局が1日から外出制限を事実上解除し、企業の生産活動を全面的に再開させていく方針を示していて、中国全土でも感染者数が減少傾向にある中、物流の混乱などを収束させて企業活動を早期に正常化できるかが課題となります。
-- NHK NEWS WEB