来年春に卒業する大学生などを対象にした企業の採用面接が1日から始まります。
ただ、民間の調査によると大学生の内定率はすでに6割を超えていて、採用活動の前倒しが進む形となっています。
政府が決めるいわゆる「就活ルール」では、来年春に卒業する大学生の採用面接の開始時期が6月以降となっていて、金融や商社のほか、新型コロナの影響から多くの職種で採用を見送ってきた航空など、大手企業を中心に1日から採用面接が行われます。
情報サービス大手のリクルートが採用活動が本格化する前のことし1月から3月にかけて行った調査では、来年春に卒業予定で就職を希望する大学生と大学院生に対する求人倍率は、1.58倍となりました。
コロナ禍からの経済活動の正常化などを背景に、企業の採用意欲が回復傾向にあることなどから、前の年の調査を0.08ポイント上回り、4年ぶりに上昇に転じています。
一方、大学生の内定率は、先月中旬の時点で、およそ65%に上り、前の年の同じ時期より6ポイント余り高くなっています。
外資系やIT関連など政府のルールより早く内定を出す企業も多く、採用活動の前倒しが進む形となっています。
調査した会社は「企業の採用意欲が高いことに加え、採用活動のオンライン化が進み選考のスピードが上がっている。このため、幅広い業種で採用の時期が早まっている」と分析しています。
-- NHK NEWS WEB