新型コロナ対策を検証する政府の有識者会議は、これまでの議論を踏まえた論点整理の案をまとめました。まん延防止等重点措置について飲食店への時短要請を柱とする今の措置の見直しも念頭に、適用の考え方を整理すべきだとしています。
それによりますと、◇新型コロナの感染が拡大した際に、都道府県が病床などを確保する計画を立てたものの、地域によっては、医療人材の確保が難しく十分な体制をとれなかったほか、◇防護服の不足や、保健所業務のひっ迫などから医療機関での検査数が増えずに、十分対応できなかったなどと指摘しています。
また、◇ワクチンや治療薬を速やかに開発できる企業などを育成する取り組みが不十分だったとしているほか、◇専門家組織のメンバーの発言が政府の方針とそごがあるかのように国民に受けとめられる場面が生じリスクコミュニケーションのあり方として問題があったとしています。
さらに、◇まん延防止等重点措置について全国知事会などから、飲食店への時短要請を柱とする今の措置を見直すよう求められていることなどを踏まえて、新たな感染症の急速な拡大に備え、措置を適用する場合の考え方を整理すべきだとしています。
また、◇総理大臣が司令塔となって一元的に感染症対策を行う体制や、政府の専門家組織を強化することも求めています。
有識者会議は、論点整理の案をもとに議論を重ね、今月中旬にも政府に提言を行うことにしています。
-- NHK NEWS WEB