新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に国から支給される「持続化給付金」をだまし取ったとして45歳の女の会社役員と息子2人が逮捕され、元夫が指名手配された事件で、一家が知人ら数十人を使って全国各地でセミナーを開き、うその申請を行う際の名義人を集めていたことが捜査関係者への取材で分かりました。警視庁はこれまでに少なくとも9億円余りを不正に受給したとみて調べています。
三重県津市の会社役員、谷口梨恵容疑者(45)と長男の大祈容疑者(22)、それに21歳の次男は先月30日、個人事業主を装い、新型コロナウイルスの影響で事業収入が大幅に減ったといううその申請をして国の持続化給付金300万円をだまし取ったとして逮捕されました。
また、谷口容疑者の元夫の谷口光弘容疑者(47)も全国に指名手配され、警視庁が行方を捜査しています。
一家4人は会社員や飲食店従業員などの名義を借りてうその申請を繰り返していたということですが、一家が知人ら数十人を使って全国各地のファミリーレストランなどでセミナーを開き、名義人を集めていたことが捜査関係者への取材で分かりました。
そのうえで申請を代行し、名義人に支給された額のうち、1人当たり15万円から40万円ほどを手数料として受け取っていたということです。
警視庁は同じ手口でこれまでに1700件余りのうその申請を行い、少なくとも9億6000万円を不正に受給していたとみて調べています。
逮捕された3人の認否については明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB