東京の国立国際医療研究センターの物品の契約をめぐる汚職事件で、逮捕された係長が、今の職場に赴任する直前に業者から現金100万円を受け取っていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。警視庁は係長が契約の事務を統括する立場になることを業者が事前に把握していたとみて調べています。
東京・新宿区にある国立国際医療研究センターの総務課の係長、笠井崇一郎容疑者(39)は、パソコンや机などの物品の契約で便宜を図った見返りに、贈賄の疑いで逮捕された電気製品販売会社「小松電器」の社長、松丸隆行容疑者(43)から現金を受け取ったり、旅行の接待などを受けたりしたとして、収賄の疑いで逮捕されました。
係長は3年前の2019年4月に別の病院から今の職場に赴任しましたが、その直前の3月下旬、社長から現金100万円を受け取っていた疑いがあることが捜査関係者への取材で分かりました。
引っ越しの作業も業者が手伝っていたということです。係長はこの時、国立国際医療研究センターで契約の事務を統括する立場になることが決まっていました。
警視庁は業者がそのことを事前に把握していたとみて、詳しいいきさつを調べています。
2人の認否については明らかにしていません。
-- NHK NEWS WEB