6日、大阪市内で、70代の女性が被害に遭う特殊詐欺事件があった際、途中、警察官が電話を代わって詐欺グループと話をしたにもかかわらず、詐欺と見抜けず、被害が発生していたことが分かりました。警察は「指導を徹底していく」としています。
大阪府警察本部によりますと、6日午後5時ごろ、大阪市内に住む70代の女性の自宅に公的機関を名乗る男から「ことしから年金が下がる。書類を作れば差額が返金されるので、近くのATMで手続きをしてほしい」などとうその電話がありました。
女性は指示されたとおり、ATMで2回にわたって現金を振り込んでしまったということです。
この2回目の振り込みの際、携帯電話で話をしながらATMを操作している女性を不審に思った人が近くにいた20代の警察官2人を呼び止め、警察官は女性と電話を代わって詐欺グループと話をしたということです。
詐欺グループは「ATMの操作に不明な点があったみたいなので説明していた」などと話し、女性も同じ説明をしたため、警察官は詐欺と見抜けずにその場を離れたということです。
その後、女性はおよそ95万円を振り込んでいて女性が家族に相談して被害が明らかになったということです。
大阪府警察本部は「本来は電話を切って女性から詳しく話を聞くべきだった。詐欺の手口について警察官がより理解を深め、被害を防げるよう指導を徹底していく」としています。
-- NHK NEWS WEB