石油元売り大手の出光興産は、山口県にある山口製油所について、来年度中に操業を停止する方針を固めました。脱炭素に向けて、水素やアンモニアなどの受け入れ基地として活用することを検討するということです。
関係者によりますと、出光興産は山口県山陽小野田市にある山口製油所を来年度中に操業を停止する方針を固めました。
山口製油所は出光が38%出資する西部石油の製油所で、原油処理能力は1日およそ12万バレルと、グループ全体の13%を占めています。
ガソリンのほか航空機や船舶の燃料、石油化学製品の原料などを出荷していますが、人口減少や自動車の燃費向上などによる需要の落ち込みを受けて、操業停止に踏み切るものとみられます。
停止後は、脱炭素に向けて二酸化炭素を排出しない水素やアンモニアなどの受け入れ基地として活用することを含めて、検討しているということです。
国内の製油所をめぐっては元売り最大手のENEOSホールディングスがことし1月、和歌山県有田市にある和歌山製油所を閉鎖する方針を発表するなど、閉鎖や停止の動きが広がっています。
-- NHK NEWS WEB