アメリカを訪れた世耕経済産業大臣は16日、ロス商務長官ら経済閣僚と相次いで会談しました。このなかで、ロス長官らからはアメリカの原子力事業で巨額の損失を計上する見通しの東芝の経営の安定を求める発言が相次ぎ、日米両国で東芝の経営の状況についての情報の共有を進めることで一致しました。
ワシントンを訪れた世耕経済産業大臣は16日、ロス商務長官やペリー・エネルギー長官ら経済関係の閣僚と相次いで会談しました。
経済産業省によりますと会談では2人の閣僚から、アメリカの原子力事業を手がける「ウェスチングハウス」の親会社、東芝の経営問題が取り上げられ、2人の閣僚は、「アメリカで原子力発電所を建設しているウェスチングハウスの親会社の財政的な安定は重要だ」と言及したということです。
東芝は巨額の損失を計上する見通しの大きな原因となっているこの会社の株式の過半数を売却して切り離す方針を示しているほか、「ウェスチングハウス」自身も、日本の民事再生法にあたる再建型の法的処理を選択肢に検討しているとされています。
世耕大臣は記者会見で、「日米両国政府間でよく情報共有をして進めていくことが必要だと申し上げ、一致を見た」と述べ、今後、日米両国が東芝の経営の状況について緊密に情報の共有を図ることになりました。
-- NHK NEWS WEB