ロシア最大の政府系ガス会社ガスプロムは、ドイツ向けの主要なガスパイプライン「ノルドストリーム」を経由する天然ガスの供給量を減らすと2日連続で発表しました。エネルギーでロシアに依存するドイツは、「価格を高騰させるための明らかな戦略だ」などと非難しています。
ロシア最大の政府系ガス会社ガスプロムは15日、ドイツ向けのガスパイプライン「ノルドストリーム」について、設備の修理期限が過ぎたとして、16日からガスの供給量が当初の計画よりおよそ60%減ることになると明らかにしました。
ガスプロムは、前日の14日にも、パイプラインのほかの設備の修理が遅れていることを理由に、供給量をおよそ40%減らすと発表したばかりで、これについて、ドイツでエネルギー政策を担当するハーベック経済・気候保護相は、15日の記者会見で、修理はことし秋の予定でいま行う必要はないものだと指摘しました。
さらに、ガスプロムの15日の発表を受けた声明では「ロシア側の対応は状況を不安定化させ、エネルギー価格を高騰させるための明らかな戦略だ」と非難しました。
その上で、国内のガスの供給には問題は起きていないとして、今後も状況を注視しながら必要に応じて対策を講じる考えを強調しました。
-- NHK NEWS WEB