ロシアのプーチン大統領は、みずからが主導して開いている国際経済会議の場で日本時間の17日夜演説を行う予定で、ウクライナに対する欧米の軍事支援が一段と強化されようとする中、欧米との対決姿勢をどこまで強めるのかが焦点です。
ロシア第2の都市サンクトペテルブルクで開かれている「国際経済フォーラム」では、欧米や日本の企業が参加を見送る中、中国や中東、アフリカなどの国々の企業や政府関係者の姿が目立っています。
また、プーチン政権が一方的に国家承認した、ウクライナ東部2州の一部を支配する親ロシア派の武装勢力の幹部も参加するなど、ロシアへの制裁を強める欧米との断絶した関係が色濃く反映されています。
こうした中でプーチン大統領は17日の午後2時、日本時間の17日午後8時から開かれる全体会合で演説する予定です。
ロシア大統領府によりますと、全体会合では、中央アジア・カザフスタンのトカエフ大統領などが出席するほか、中国の習近平国家主席もビデオメッセージを寄せるということで、プーチン大統領としては、国際社会で孤立しているわけではないとアピールするものとみられます。
ウクライナ情勢をめぐってはフランス、ドイツ、イタリアの首脳が16日、そろって首都キーウを訪れ、結束して軍事支援を強化する姿勢を強調するなど、ロシアへの徹底抗戦を続けるウクライナに対する欧米の軍事支援が一段と強化されようとしています。
プーチン大統領の最側近の1人、パトルシェフ安全保障会議書記は15日、欧米による軍事支援やロシアへの制裁強化について「人為的に紛争を起こし、さらなる人的被害と破壊につながるだけだ」と反発していて、演説でプーチン大統領が欧米との対決姿勢をどこまで強めるのかが焦点です。
-- NHK NEWS WEB