個人が保有する預金や、株式などの金融資産の残高は、景気が回復傾向にあって所得が増えていることや、アメリカの大統領選挙のあと、株価が上昇したことなどを背景に、去年1年間で0.9%増えて初めて1800兆円を超え、過去最高となりました。
日銀が3か月ごとに発表している統計によりますと、去年の年末の時点で個人が保有している預金や株式などの金融資産の残高は、おととしの年末より0.9%増え、1800兆2632億円でした。個人の金融資産が1800兆円を超えたのは初めてで過去最高を更新しました。
資産の内訳を見ますと、「現金・預金」は景気が回復傾向にあって所得が増えていることなどから1年間で1.8%増えて936兆円余りとなり、資産全体の52%を占めています。
また、去年11月のアメリカ大統領選挙のあと、株価が上昇したことなどから「投資信託」が0.2%増加したほか、「株式など」はマイナス幅が縮小し0.4%の減少でした。
一方、日本国債の保有者別の残高も発表され、日銀が大規模な金融緩和策の下、大量の国債の買い入れを続けていることで、日銀が保有する国債の残高は420兆円余りと、1年間で27%もの増加となりました。これは国債全体の39.1%を占め、過去最高となっています。
-- NHK NEWS WEB