大阪地検特捜部に逮捕・起訴され、裁判で無罪が確定した不動産会社の前社長が、取り調べで関係者を脅すなどの違法な捜査を行ったとして刑事告発していた検事2人について、大阪地検はいずれも嫌疑不十分で不起訴にしました。
3年前、横領事件に関わったとして大阪地検特捜部に逮捕・起訴されたあと、裁判で無罪が確定した大阪の不動産会社の前社長 山岸忍さん(59)は、ことし3月、捜査を担当した検事2人が山岸さんの部下らを脅したり不安をあおったりする違法な取り調べをしたと主張して、証人威迫などの疑いで最高検察庁に告発状を提出しました。
この告発について先月11日、大阪地検の刑事部が受理して捜査していましたが、21日に、いずれも嫌疑不十分で不起訴にしました。
大阪地検は「取り調べの内容に暴行や威迫に当たると認められる証拠はなかった」と説明しています。
最高検に提出した告発状を大阪地検が受理したことに対し、山岸さん側は、身内をかばう可能性があると批判していましたが、大阪地検刑事部の松居徹郎部長は「必要な捜査を遂げ、適切に処分したと考えている」としています。
-- NHK NEWS WEB