青森県の住宅会社の男性社員が、上司から勤務成績を表彰する「賞状」を、病気の「症状」ともじり「大した成績を残さず、あーあって感じ」などと侮辱することばを書いて渡されるなどのパワハラを繰り返された末、自殺したとして、遺族がこの会社などに対して8000万円余りの損害賠償を求める訴えを起こしました。
訴えを起こしたのは、4年前に自殺した青森県八戸市の住宅会社「ハシモトホーム」の40代の男性社員の遺族です。
訴えによりますと、男性は青森支店の住宅販売課で営業職として勤務していましたが、上司から「おまえはばかか」などのメッセージを繰り返し送られたほか、新年会の席では、勤務成績を表彰する「賞状」を病気の「症状」ともじり「大した成績を残さず、あーあって感じ」などと侮辱する内容を書いた紙を渡されたということです。
男性は、その1か月後に精神的な病気を患って自殺したということです。
遺族は「パワハラ行為を防止する具体的な措置を講じる注意義務を怠った」などと主張し、会社と社長に8000万円余りの損害賠償を求めています。
男性の妻は「愛する人を失い、立ち直れないほどの悲しみは今も続いている。社員に長年パワハラを続けていたことがとても残念で、腹立たしく思っている」とコメントしています。
提訴を受け「ハシモトホーム」はホームページ上にコメントを掲載し「本件を重く受け止め、最大限誠意ある対応をとる所存です。現在、原因の調査並びに再発防止策の取りまとめを進めており、取りまとめ次第、速やかに公表させていただきます」としています。
-- NHK NEWS WEB