広島市の食品メーカー「オタフクソース」は原材料価格の高騰や物流費の上昇で、今月からお好み焼きのソースなど、およそ300の商品を値上げしました。一方で、ソースを包む袋を僅かに薄くするなど、コスト削減にも取り組んでいます。
「オタフクソース」は、500ミリリットル入りの主力のお好み焼きのソースの販売価格を30円値上げして390円にするなど、6月1日からおよそ300の商品を5%から9%値上げしました。
この会社が、ソースなどの主力商品を値上げするのは7年ぶりです。
お好み焼きのソースは、トマトやリンゴ、ミカンなど、およそ50種類の原材料から作られていますが、そのほとんどが値上がりし、仕入れ費用は1年前と比べて、およそ15%上昇しているほか、国内の取引先に商品を配送する物流コストも、およそ10%値上がりしているということです。
このため会社では、コスト削減に取り組んでいて、1度に仕入れる量を多くすることで少しでも原材料価格を抑えようとしています。
さらに、一日に10万本生産するソースを包む袋の作り方を見直し、袋の接着面をミリ単位で小さくしたり、袋の厚さを僅かに薄くしたりしています。
オタフクソースの大内康隆広報部長は「購買や生産、物流において、いろいろな努力をしているが、今回の原材料高は想定以上になっている。取引先もコロナ禍で厳しい状況にある中で、ご迷惑をおかけしてしまうことは申し訳ない。一日でも早く原材料高が落ち着くことを望んでいる」と話しています。
-- NHK NEWS WEB