仕事の強いストレスなどが原因でうつ病などになったとして昨年度、労災と認められたのは629人と、これまでで最も多くなったことが厚生労働省のまとめで分かりました。
厚生労働省によりますと、仕事の強いストレスや長時間労働が原因で、うつ病などになったとして昨年度、労災と認められたのは629人でした。
これは、前の年度より21人増えて、1983年度に調査を始めてから最も多くなっています。
このうち過労自殺に追い込まれたのは、未遂も含めて79人となっています。
認定の理由は、
▽「上司などからのパワハラ」が125人と最も多く、
次いで、
▽「仕事量や内容の大きな変化」が71人となっています。
認定された人を年代別でみると、
▽40代は200人と、前の年度より26人増えて最も多くなったほか、
▽20代は153人と、前の年度より21人増えました。
また、長時間労働などによる過労が原因で、脳出血や心筋梗塞などを引き起こし、労災と認定されたのは、昨年度、172人でした。
このうち「過労死」と認められたのは57人で、年代別では40代と50代は、いずれも20人が認定されていて、多くなっています。
副業や兼業をしていて、複数の会社での勤務が長時間になったことなどから、2人が過労による労災と認められたということです。
厚生労働省は「うつ病などの労災申請の件数も、これまでで最も多くなっている。長時間労働や、いじめや嫌がらせなどのハラスメントをなくすために、引き続き取り組んでいきたい」としています。
-- NHK NEWS WEB