ノーベル平和賞を受賞したフィリピンのジャーナリスト、マリア・レッサ氏のインターネットメディアが当局から企業登録を取り消されました。ドゥテルテ政権の強権的な姿勢を批判してきたレッサ氏は、今回の取り消しをメディアを閉鎖に追い込むための脅迫だと批判しています。
フィリピンの証券取引委員会はノーベル平和賞を受賞したマリア・レッサ氏が代表を務めるインターネットメディア「ラップラー」の企業登録を28日付けで取り消したと発表しました。
理由については、法令で定められているメディアの外資規制に違反したためだとしています。
報道の自由を掲げドゥテルテ政権の強権的な姿勢を批判してきたレッサ氏は去年、フィリピン人として初めてノーベル賞を受賞しましたが、麻薬犯罪の強硬な取締りをめぐり批判されたドゥテルテ大統領は「ラップラー」の報道を「フェイクニュースだ」などと非難し、政権側は裁判で名誉毀損を訴えるなど締めつけを強めてきました。
レッサ氏は今回の企業登録の取り消しをメディアを閉鎖に追い込むための脅迫だと批判し、今後新たに裁判を起こすなど政権との戦いを続ける姿勢を示しました。
-- NHK NEWS WEB