大規模な通信障害を起こした携帯大手のKDDIは、全面的な復旧の判断が5日の夕方になるという見通しを示しました。
会社は、去年発生したNTTドコモの通信障害を受けて、復旧の手順などを見直していましたが、想定を上回る負荷が通信網にかかり、通信を制限せざるをえなくなったとしていて、原因の検証を徹底的に行うことにしています。
KDDIによりますと、7月2日の午前1時半すぎから大規模な通信障害が起き、全国で、auのほか、同じ回線を使っているUQモバイルとpovoの通話やデータ通信がつながりにくい状況になりました。
また、auの回線を利用する気温などを観測するアメダスや貨物列車の運行など、暮らしの広い範囲に影響が及びました。
会社は、発生から62時間以上たった4日午後4時になって、データ通信に加え音声通話も全国でほぼ回復したと発表しました。
4日夜、オンラインで記者会見した吉村和幸専務は「個人、法人の利用者のサービスの利用状況を確認したうえで、最終的な復旧の判断としたい」と述べ、全面的な復旧の判断は5日の夕方になるという見通しを示しました。
また吉村専務は、去年発生したNTTドコモの通信障害を受けて、復旧の手順などを見直していたものの、想定を上回る負荷が通信網にかかり、通信を制限せざるをえなくなったと説明しています。
このためKDDIでは、原因の検証を徹底的に行い、再発防止策をまとめることにしています。
一方、総務省は、長時間にわたって障害が続いたにもかかわらず、利用者への周知が十分でなかったとして、KDDIからの報告を踏まえ、行政指導などを検討する方針です。
-- NHK NEWS WEB