5日のニューヨーク株式市場は、欧米の景気の先行きへの懸念から売り注文が膨らみ、ダウ平均株価は一時、700ドルを超える大幅な値下がりとなりました。
前日4日が祝日だったため連休明けの取り引きとなった5日のニューヨーク株式市場は、取り引き開始直後から欧米の景気の先行きに懸念が強まり、売り注文が膨らむ展開となりました。
このため、ダウ平均株価は一時、先週末と比べて700ドルを超える大幅な値下がりとなりました。
アメリカで先週、発表された個人消費や製造業の景況感に関する経済指標が市場の予想を下回ったことに加えて、ユーロ圏の景気の先行きに厳しい見方が広がったことが背景にあります。
その後は、買い戻しの動きも出て、終値は先週末に比べて129ドル44セント安い、3万967ドル82セントでした。
市場関係者は「ユーロがドルに対して急落し、投資家の間で欧米の景気後退のリスクを避ける姿勢が強まったが、その後、消費関連の株などを割安とみて買い戻す動きも出た。ただ、記録的なインフレで景気後退懸念はくすぶり続けており、株価の下落傾向は続くとみている」と話しています。
また、ニューヨーク原油市場では欧米の景気が悪化して原油の需要が落ち込むことへの懸念を背景に国際的な指標となるWTIの先物価格が一時、1バレル=97ドル台まで下落しました。
-- NHK NEWS WEB