ロシアのプーチン大統領が「サハリン2」の事業主体を、新たに設立するロシア企業に変更するよう命じる大統領令に署名したことについて、萩生田経済産業大臣は、直ちに日本へのLNGの輸入が止まるものではないとしたうえで、対応策を慎重に検討していく考えを改めて示しました。
萩生田大臣は5日の閣議のあとの記者会見で、プーチン大統領が署名した大統領令について、「直ちにLNGの輸入が止まるわけではないが、今後、大統領令に基づいて求められる内容を事業者とともによく精査をし、慎重に対応策を考えたい」と述べました。
また、サハリン2における日本企業の権益の扱いや日本の輸入への影響については、「予断を持って答えることは差し控えたい」としたうえで、引き続き、外交ルートでロシア側に説明を求めるなど、政府としても情報収集にあたっていく方針を示しました。
一方、萩生田大臣は、今月13日にオーストラリアのシドニーで開かれる日米豪印の4か国の枠組み、クアッドのエネルギー相会合に出席し、各国の担当閣僚と会談することを明らかにしました。
萩生田大臣は「ウクライナ侵略が始まってからは、あらゆることを想定しておかなければならない」と述べ、この中でも、ロシア産のLNGについて、代替の調達先の確保に向け、各国との連携を確認する考えを示しました。
-- NHK NEWS WEB