大手繊維メーカーの東レは、樹脂製品の検査で不正が行われていた名古屋市と千葉県の工場について、品質管理の国際規格であるISOの認証が取り消されたことを発表しました。
東レは家電製品や自動車などに使われる樹脂製品で、燃えにくさに関する第三者機関の認証を得る検査の際、製品とは別のサンプル品を提出し基準を満たせしているように見せかける不正を行っていました。
会社の発表によりますと、この問題を受けて、ISOの登録認証機関による審査を受けた結果、検査の際に不正が行われていた名古屋市と千葉県市原市の工場について、生産体制に問題があるとして、12日付けで「ISO9001」の認証が取り消されたということです。
また、名古屋市の工場では、繊維やプラスチックなどの原料となる製品についても、ISOの認証が一時停止となる措置を受けたとしています。
東レでは、ISOの認証を必要としない取引先もあるとして、2つの工場の操業は続けていくとしていますが、「このたびの措置を真摯(しんし)に受け止めて再発防止策を確実に実行し、信頼回復に全力で努めて参ります」などとコメントしています。
-- NHK NEWS WEB