全国およそ7500の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」の前の会長らが、団体の口座から高級クラブを運営する会社などにおよそ700万円を不正に送金したとして、業務上横領などの疑いで警視庁に逮捕されました。
連合会では、関連団体と合わせておよそ6億5000万円が使途不明になっていることが明らかになっていて、警視庁が詳しいいきさつを調べています。
逮捕されたのは、全国およそ7500の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」の前の会長、香川敬容疑者(70)と、前の事務局長の勝倉教雄容疑者(49)です。
捜査関係者によりますと、2人はおととし8月までのおよそ4年間に、幼稚園連合会の口座から銀座の高級クラブを運営する会社などの口座におよそ700万円を不正に送金したなどとして、業務上横領と私文書偽造の疑いが持たれています。
送金された資金は、前会長の飲食代などに充てられた疑いがあるということです。
幼稚園連合会と関連団体では、令和2年度までの5年間に合わせておよそ6億5000万円が使途不明になっていることが明らかになっていて、警視庁は連合会などから刑事告訴を受けて捜査していました。
警視庁は、連合会などで多額の資金が使途不明になった経緯についても捜査を進める方針です。
香川前会長は去年3月、NHKの取材に対し、「私自身は1円たりとも資金の流用はしていない。カネが何に使われたのかはまったく分からない」などと話していました。
-- NHK NEWS WEB