ロシアからドイツに天然ガスを送る主要なパイプライン「ノルドストリーム」が、定期的な点検を理由に供給を停止している中、ロシアの政府系ガス会社ガスプロムは13日、カナダで修理中のタービンが戻される保証がないとする声明を出しました。
点検が終わる予定の今月21日以降も、ロシア側が供給を再開しないのではないかという懸念が出ています。
ロシアからバルト海の海底を通ってドイツにつながる、天然ガスのパイプライン「ノルドストリーム」を運営するロシアの政府系ガス会社ガスプロムは、先月中旬、ドイツの会社が手がける設備の修理に遅れが生じているなどとして、供給量を減らすと発表し、今月11日からは定期的な点検を理由に供給を停止しています。
ガスプロムは、これまで「ノルドストリーム」で使われるタービンの1つについて、整備を行ったカナダの工場から現地に戻せなくなっているとしていましたが、13日に更新したSNSで、現在もタービンが戻されることが書類上、保証されていないと強調しました。
そのうえで「安全な運用の確保について客観的な結論を出すことは不可能だ」としています。
カナダ政府は今月に入り、タービンの輸送を許可すると発表していますが、ロシア側が経済制裁を科すドイツに揺さぶりをかけるため、点検が終わる予定の今月21日以降も供給を再開しないのではないかという懸念が出ています。
-- NHK NEWS WEB