欧米を中心に感染者が増加している「サル痘」について、CDC=アメリカ疾病対策センターは「今後さらに感染者の増加が見込まれる」として追加で250万回分のワクチンを発注したと発表しました。
CDCのワレンスキー所長は15日、会見を開き、アメリカで報告されたサル痘の感染者は1400人を超え「今後の数週間で感染者数はさらに増えると見込まれる」と危機感を示しました。
そのうえで、アメリカ政府として新たにおよそ13万回分のワクチンを各州に供給するほか、デンマークの製薬企業に追加で250万回分のワクチンを発注したことを明らかにしました。
これまでにアメリカ政府が確保したワクチンは700万回分近くにのぼり、このうち500万回分はことしの終わり頃から来年の中頃以降に供給が可能になるということです。
CDCによりますと、「サル痘」が定着していない62の国と地域で今月15日までに1万2333人の感染者が確認されていて、このうちスペインで2835人、ドイツで1859人、イギリスで1856人などと欧米を中心に多くなっていますが、韓国や台湾、シンガポールなどでも感染が報告されています。
WHO=世界保健機関は今月21日に再度、専門家による緊急の委員会を開催し、今回のサル痘の感染拡大が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」にあたるかどうか検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB