北朝鮮のキム・ジョンナム(金正男)氏が殺害された事件で、マレーシアの警察長官は19日、「さらに数人の行方を捜査しており、そのうちの1人は重要人物だ」と述べ、すでに帰国したと見られる北朝鮮国籍の容疑者4人などこれまでに名前が挙がっている人物以外にも事件に関わった重要人物がいるという見方を明らかにしました。
先月、キム・ジョンナム氏が殺害された事件では、起訴された女2人以外に、警察は、すでに帰国したと見られる北朝鮮国籍の容疑者4人を特定したほか、北朝鮮の大使館の2等書記官や国営航空会社の職員についても事情聴取に応じるよう求めていますが、北朝鮮側の協力が得られず、捜査は難航しています。
こうした中、マレーシア警察のハリド長官は19日、地元メディアに対して、「ほかにも数人の行方を捜査しており、そのうちの1人は重要人物だ」と述べ、これまでに名前が挙がっている人物以外にも事件に関わった重要人物がいるという見方を明らかにしました。
ただ、その人物の国籍については「北朝鮮国籍の可能性もある」と述べるにとどまり、明らかにしませんでした。
マレーシアの警察は、18日、国際空港の監視カメラの映像に写っていたジョンナム氏の様子を確認するようなしぐさを見せていた男2人についても、行方を調べていることを明らかにしていて、事件は周到な計画のもとに複数の人物が関わったものという見方を強め、幅広く捜査を進めています。
-- NHK NEWS WEB