電子部品大手、「日本電産」の先月まで3か月間の決算は、パソコン向けなどの部品の販売が堅調だったほか、円安で利益が押し上げられたことから、売り上げと最終的な利益が、この時期として過去最高となりました。
日本電産の、ことし4月から先月まで、3か月間のグループ全体の決算によりますと、売り上げは、前の年の同じ時期から20.8%増えて5403億円、最終的な利益は23.5%増えて413億円となり、いずれも、この時期としては過去最高となりました。
これは、新型コロナの影響が続く中、パソコンやゲーム機向けの部品の販売が堅調に推移したほか、円安の進行で利益が押し上げられたことが主な要因です。
一方、EV=電気自動車向けのモーターなどを扱う「車載事業」では、開発費がかさんだほか、中国での外出制限などが影響し、営業損益が3200万円の赤字となりました。
永守重信会長兼CEOは、オンラインでの会見で「今は車の関係で、開発への投資がかさんでいるが、新しい事業で収益を稼いで投資に回し、安定的に高い収益をあげられる企業に変えていく。2年をめどに、株価や企業文化を元に戻し、新しい経営体制でやってもらおうと思っている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB