風力発電などの再生可能エネルギーの導入が進むドイツで、大規模な蓄電池施設を使って電力の需給を調整しようという日本とドイツの共同事業が始まることになり、19日、協定が結ばれました。
脱原発政策を進めるドイツでは、風力や太陽光発電などの再生可能エネルギーによる発電が大幅に増えていますが、気象条件によって発電量が大きく変動するため、いかに電力の需給バランスを調整するかが大きな課題となっています。
この課題を解決しようと、日本のNEDO=新エネルギー・産業技術総合開発機構は、ドイツ北部ニーダーザクセン州の政府と大規模な蓄電池施設を使った事業を実施することになり、19日、州都ハノーバーで協定の締結式が行われました。
事業には、蓄電池メーカーなど日本企業3社とドイツの電力会社が参加し、来月から3年間にわたって行われる予定です。
事業では、電力網に需要を大きく上回る電力が流れ込んだ時には蓄電池施設にため、供給が不足したときには、ためた電力を提供して需給調整を行うシステムを構築したいとしています。
NEDOの古川一夫理事長は、今回の事業について、「世界に通用するビジネスになると思っている。ドイツで学んだことを日本国内に導入するとともに、日本企業の海外進出にもつなげていきたい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB