アメリカのIT大手、グーグルの持ち株会社とマイクロソフトが、それぞれ先月までの3か月間の決算を発表しました。グーグルは主力のインターネット広告事業の成長が減速し、マイクロソフトはドル高が収益を押し下げるなど、コロナ禍でも好調な業績を維持してきたIT大手にかげりが見え始めています。
グーグルの持ち株会社、アルファベットは26日、ことし4月から先月までの決算を発表し、売り上げは、696億8500万ドル、日本円でおよそ9兆5000億円と、前の年の同じ時期と比べて12%増えました。
一方、最終的な利益は160億200万ドル、日本円でおよそ2兆1800億円と13%減り、増収減益となりました。
コロナ禍の巣ごもり需要で、業績をけん引してきた動画投稿サイト、ユーチューブのインターネット広告収入の伸びが経済・社会活動の再開や記録的なインフレの影響で鈍化しました。
また、同じ時期のマイクロソフトの決算は売り上げが518億6500万ドル、日本円でおよそ7兆700億円と12%増え、最終的な利益は167億4000万ドル、日本円でおよそ2兆2800億円と1%増えました。
企業向けのクラウドサービスは好調でしたが、売り上げのおよそ半分をアメリカ以外の国が占めているため、ドル高が収益を押し下げ伸び率は小幅にとどまりました。
アメリカのIT大手はコロナ禍でも好調な業績を維持してきましたが、ここに来てかげりが見え始めています。
-- NHK NEWS WEB