東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の元理事の関係先が受託収賄の疑いで捜索を受けた事件で、東京地検特捜部は27日、東京都庁の中にある組織委員会の清算法人や、大会スポンサーで紳士服大手「AOKIホールディングス」の前会長の自宅などの関係先を、新たに捜索しています。
東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の高橋治之元理事(78)をめぐっては、大会スポンサーだったAOKI側から元理事が代表を務める会社に、コンサルタント料として提供された多額の資金が賄賂だった疑いがあるとして、東京地検特捜部は受託収賄の疑いで26日に元理事の自宅など、関係先を捜索しました。
この事件で特捜部は27日、関係先として東京都庁の中にある、6月に解散した組織委員会の清算法人を捜索しているほか、都内にあるAOKI創業者の青木拡憲前会長(83)の自宅も捜索しています。
清算法人は、財産や債務の管理など、組織委員会の業務を引き継いだ組織です。
AOKIホールディングスは、2018年に大会スポンサーとなり、エンブレムの入ったスーツなどを公式ライセンス商品として販売するなどしていました。
特捜部は27日の捜索で、スポンサー契約などに関連する資料を押収し、AOKI側から元理事側に提供された多額の資金の趣旨について解明を進めるものとみられます。
高橋元理事は、これまでのNHKの取材に対して「オリンピックに関し、便宜を図ったことは全く無い」などと不正を否定しています。
-- NHK NEWS WEB