SMBC日興証券は、幹部らによる相場操縦事件の影響で、顧客の間で株式や債券の取り引きを取りやめる動きが相次いだことなどから、先月までの3か月間の最終的な損益が2009年以降で最大の赤字になったことを明らかにしました。
SMBC日興証券が28日発表した先月までの3か月間の決算によりますと、売り上げにあたる純営業収益は、前の年の同じ時期から36.3%減って562億2200万円でした。
また、最終的な損益は36億4300万円の赤字となり、赤字の幅は3か月間の決算としては2009年に三井住友フィナンシャルグループの傘下に入って以降で、最大となりました。
これは、幹部らによる相場操縦事件を受け、顧客となる個人や法人の間で社債の発行を引き受ける主幹事から外す動きや、株式や債券の取り引きを取りやめる動きが相次いだことが主な要因で、ウクライナ情勢などを受けて相場が不安定になったことも影響したとしています。
SMBC日興証券の牛島真丞常務執行役員は「事件の影響は非常に大きく、顧客に対してサービスが提供できておらず、期待や信頼にこたえることができなかったと反省している。今後も影響は続くとみている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB