北朝鮮は20日夜、外務省報道官の談話を発表し、アメリカのティラーソン国務長官が対北朝鮮政策の見直しをめぐって、武力行使も排除しない姿勢を示したことを非難するとともに、弾道ミサイル発射の可能性を改めて示唆して、トランプ政権を威嚇しました。
北朝鮮外務省は20日夜、アメリカのティラーソン国務長官が対北朝鮮政策の見直しをめぐって、武力行使も排除しない姿勢を示したことを非難する報道官の談話を発表しました。
談話では、ティラーソン国務長官について、「われわれが、なぜ核武力強化へ乗り出しているのか、その根源を知らない」と批判しました。そのうえで、「企業家出身のアメリカ当局者らが、われわれを驚かそうと考えたなら、それは通じないことを、まもなく知るだろう」として、トランプ政権を強くけん制しました。
そのうえで、19日、発表した、弾道ミサイルに使う新型の大出力エンジンの燃焼実験に触れ、「世界は実験の成功が、いかなる意義を持つのか、まもなく目にすることになる」と改めて主張し、新型エンジンを搭載した、射程の長い弾道ミサイルの発射の可能性を示唆して、アメリカを威嚇しました。
キム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長は、ことし元日の演説で、ICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験を強行する可能性を示唆したほか、先月には「人工衛星の打ち上げ」と称する事実上の長距離弾道ミサイルの発射を再び、目指す姿勢を強調していて、関係国が警戒を強めています。
-- NHK NEWS WEB