今年度の最低賃金の引き上げについて、厚生労働省の審議会は、いったん中断した取りまとめに向けた議論を1週間ぶりに再開しました。焦点となっている引き上げ額については、昨年度の28円を上回る過去最大の水準を見据えた議論が行われているとみられます。
現在、全国平均で時給930円となっている最低賃金の、今年度の引き上げについて、労使の代表などによる厚生労働省の審議会は、先月25日の会合で8時間余りにわたって議論を行いました。
しかし、決着がつかずに、いったん中断し、1日午後3時から取りまとめに向けた議論を再開しました。
これまでの議論では、引き上げ自体に争いはなく、労働者側が物価上昇を踏まえた水準を主張する一方、企業側は、原材料費の高騰などで大幅な引き上げは難しいという姿勢です。
このため、労使双方に影響を及ぼしている物価上昇をどう評価し、どの程度の引き上げとするのかが焦点となっています。
最低賃金の引き上げ額は最近、過去最大を更新する年が多く、政府も時給1000円の早期達成を掲げていて、1日の会合では、昨年度の28円を上回る過去最大の水準を見据えた議論が行われているとみられます。
審議会は、1日のうちの決着を目指しています。
-- NHK NEWS WEB