新型コロナの影響で厳しい経営が続くJR西日本は、近畿や中国地方の支社を再編し、大阪と広島の「統括本部」に集約することを明らかにしました。会社では組織再編によって、およそ360人分の人件費の削減につながるとしています。
新型コロナの影響で、昨年度まで2年連続の赤字となっているJR西日本は、1日に、近畿や中国地方にある支社の再編を軸とした組織改正を行うことを明らかにしました。
この中では、広島に新たに「中国統括本部」を設置したうえで、広島、岡山、それに鳥取県の米子支社の総務部門の機能を集約するとしています。
また、和歌山支社と京都府の福知山支社についても、大阪市にある「近畿統括本部」に集約します。
会社では、今回の再編に伴う直接の人員削減は行いませんが、新規採用の抑制などで、およそ360人分の人件費を削減できるとしていて、来年度は20億円程度の削減効果があると見込んでいます。
一方、駅員や乗務員などの通常時の鉄道運行や緊急対応に関わる部署、それに、地域との窓口になる部署はそれぞれの拠点に残し、体制も今と変わらないということです。
組織改正は、ことし10月に行うことにしています。
JR西日本は「経営環境が大きく変化する中で、組織の効率化を進める必要がある。地域との連携を強化しながら、経営の強じん化を図りたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB