大阪ガスは、アメリカのLNG=液化天然ガスの基地の火災によって代替調達のコストが膨らんだことなどから、今年度1年間の業績予想について、経常利益を当初の1150億円から460億円へと下方修正しました。
発表によりますと、大阪ガスは、グループ全体の今年度1年間の決算について、経常利益が460億円になるという見通しを明らかにしました。
会社では、当初、1150億円の経常利益を見込んでいたため、大幅に下方修正した形です。
これは、LNGの調達先であるアメリカ南部 テキサス州の輸出基地「フリーポート」で6月上旬に火災が発生した影響で、市場からのLNGの調達費用や基地の復旧費用として、およそ800億円の損失を計上する見通しとなったためです。
この基地のフル稼働は年末になる見通しで、大阪ガスの杉野哲財務部長は決算会見で「非常に大きい規模の事故で、この規模の損失計上は阪神・淡路大震災以来だが、影響は一時的だ」と述べました。
また、ロシア極東のLNGの開発プロジェクト「サハリン2」をめぐって、プーチン大統領が事業主体を新たに設立するロシア企業に変更するよう命じる大統領令に署名したことについて、杉野部長は「全体のLNGの4%をサハリン2から調達しており、万が一供給が止まれば影響を受ける可能性がある。現在、情報収集している」と述べました。
-- NHK NEWS WEB