アメリカの航空機大手ボーイングは、航空当局から品質に関わる指摘を受けて停止していた787型機の納入を当局の許可を得て再開しました。経営の立て直しにつなげられるかどうかが課題です。
ボーイングは10日、FAA=アメリカ連邦航空局から品質に関わる指摘を受けて停止していた787型機の納入をこの日、再開したと明らかにしました。
アメリカの航空大手、アメリカン航空に納入し、納入は2021年5月以来、1年3か月ぶりだとしています。
これに先立ってFAAは8日、787型機の安全に関わる認証基準を満たす改修が行われたとして、数日以内に許可を得て納入が再開されるとの見通しを明らかにしていました。
787型機をめぐっては品質に関わる指摘を受けて納入が停止したことで改修のコストが増加したことに加えて生産数も低い水準にとどまり、ボーイングは去年1年間の決算が3年連続の最終赤字となりました。
一方、ことし6月までの3か月間の決算は、新型コロナウイルスの感染拡大で落ち込んだ航空需要が回復したことなどから最終的な利益が黒字を確保し、業績が改善する兆しも見られていて、787型機の納入再開を経営の立て直しにつなげられるかどうかが課題です。
-- NHK NEWS WEB