大手ビールメーカー4社のことし上半期の決算は、外食需要が戻りつつある中で飲食店向けのビール系飲料の販売が伸びたことなどから、いずれも増収となりました。
ビール大手4社が10日までに発表した、ことし6月までの上半期のグループ全体の決算は、売り上げが前の年の同じ時期と比べて、
▽サントリーホールディングスが1兆3730億円と15%伸びたのをはじめ、
▽アサヒグループホールディングスが11%、
▽キリンホールディングスが6%、
▽サッポロホールディングスが7%と、
いずれも増収となりました。
コロナ禍での行動制限がなくなり、外食需要が戻りつつある中、飲食店向けのビール系飲料の販売が伸びたことや、海外でも酒類や飲料を中心に売り上げが伸びたことが主な要因です。
一方、最終的な損益は、原材料価格の高騰などコスト上昇の影響が広がる中で、明暗が分かれました。
海外事業などが好調なサントリーとキリンは増益を確保したものの、不動産の売却で前の年に一時的な利益を計上していた反動もあって、アサヒは減益、サッポロは最終赤字でした。
また、各社はことし10月からビール系飲料で主な商品の値上げを決めていて、影響についてアサヒグループホールディングスの勝木敦志社長は「5%程度の需要の減少があると見ていて、減少が長期にわたらないよう販売を強化していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB