中国の石油大手など中国の国有企業5社は12日、アメリカでの株式の上場を廃止すると相次いで発表しました。
アメリカの当局が中国企業への規制を強化していることが背景にあり、今後、米中間の経済面での切り離し、いわゆる「デカップリング」がさらに進む可能性があります。
中国の石油大手、「中国石油天然ガス」や「中国石油化工」、それに保険大手など国有企業5社は12日、ニューヨーク証券取引所での株式の上場を廃止すると相次いで発表しました。
アメリカで上場する中国企業をめぐっては、アメリカの金融当局が規制を強化していて、会計監査に関する検査に従わなかった場合には、上場廃止につながる可能性があるとして、今回の5社を含む中国企業をリスト化して警告しています。
各社は上場廃止の理由について、アメリカ当局に求められている負担が大きいことなどを挙げています。
これについて、中国政府は12日、今回の5社の上場廃止がほかの中国企業の海外での上場には影響しないなどとするコメントを発表しました。
ただ、アメリカ当局のリストには、ネット通販最大手のアリババグループなどの大手民間企業も多く含まれるほか、中国側も海外で上場する企業への監督を強化していて、今後、米中両政府の対応次第では、経済面でのつながりの切り離し「デカップリング」がさらに進む可能性があります。
-- NHK NEWS WEB