日本が輸入する原油の4割を供給する、中東サウジアラビアの国営石油会社、サウジアラムコのことし4月から6月までの最終的な利益は、ウクライナへの軍事侵攻を背景とした国際的な原油価格の高止まりを受け、前の年の同じ時期に比べて1.9倍と大幅に増えました。
サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコは14日、ことし4月から6月までの決算を発表しました。
それによりますと最終的な利益は484億ドル、日本円にしておよそ6兆4000億円で、前の年の同じ時期に比べて1.9倍と大幅に増えました。
国際的な原油市場ではロシアによるウクライナへの軍事侵攻に伴い、供給不安などの影響で価格が高止まりし、サウジアラムコは「原油価格が上昇し、販売量も増えたため」などと高い原油価格が好調な業績につながったと説明しています。
ただアメリカのニューヨーク原油市場では今月、中国や欧米の景気が今後減速し、原油の需要が落ち込むとの見方が強まったことを背景に、国際的な原油取り引きの指標となる先物価格が一時、ロシアによる軍事侵攻後初めて1バレル=90ドルを割り込むなど、値下がりの兆候もみられ始めています。
-- NHK NEWS WEB