中国共産党は、アメリカにある台湾の代表機関のトップなど7人について中国訪問を禁じるなどの制裁措置をとると発表しました。アメリカのペロシ下院議長の台湾訪問への対抗措置の一環とみられます。
中国共産党は、16日、少数の「頑固な台湾独立分子」が外部勢力と結託して台湾独立をはかろうと挑発したなどとして、制裁措置をとると発表しました。
具体的にはアメリカの首都ワシントンにある台湾当局の代表機関の蕭美琴代表や、与党・民進党の立法委員など7人を名指しして、▽香港とマカオを含む中国への訪問を禁止するほか、▽これらの人物の関連企業や資金提供者が中国で利益を得ることを認めないなどとしています。
そのうえで「アメリカのペロシ下院議長が台湾を訪れた際に、『独立』をはかろうとする本性がさらにあらわになった」としていて、今回の措置はペロシ議長の台湾訪問への対抗措置の一環とみられます。
中国は去年11月、同じような理由で▼台湾の首相にあたる行政院長や▼外交部長などに対して中国訪問を禁じるなどの制裁措置を行っていて、台湾が欧米に接近する動きに神経をとがらせています。
また、15日もアメリカの議員団の台湾訪問への対抗措置だとして、台湾周辺で軍事演習を行ったと発表していて、さまざまな形で台湾への圧力を強めていくものとみられます。
-- NHK NEWS WEB