ドイツの大手エネルギー会社「ユニパー」は17日、ことし上半期の決算で最終損益が日本円でおよそ1兆6400億円の赤字になったと発表しました。ロシアから供給される天然ガスが大幅に減らされたためだとしています。
ドイツの大手エネルギー会社ユニパーはことし1月から6月までの上半期の決算を発表し、最終損益が120億ユーロあまり、日本円にしておよそ1兆6400億円の赤字となりました。
ロシアの政府系ガス会社「ガスプロム」から供給されるはずだった天然ガスが大幅に減らされ、不足した分を補うために価格が割高なガスを市場から購入せざるをえなかったためだとしています。
またロシアとドイツを結ぶ主要なパイプライン「ノルドストリーム」によるガスの供給はことし6月中旬以降、段階的に減らされ、現在は本来の20パーセントにとどまっている一方、市場で取り引きされるガスの価格は高値が続いていて、ユニパーは当面、厳しい経営が続くとしています。
ユニパーは、ロシアから購入した天然ガスを国内の自治体や企業に幅広く販売するガス供給の要を担っているため、ドイツ政府にとってユニパーの経営をいかに下支えするかが大きな課題になっています。
-- NHK NEWS WEB