アメリカのIT大手マイクロソフトの創業者で、発展途上国の感染症対策などに取り組むビル・ゲイツ氏が、都内で行われたイベントに出席し、「世界の保健医療の問題解決にはイノベーションが求められる。日本のビジネスリーダーの声は重要だ」と述べ、感染症対策などへの日本企業の貢献に期待を示しました。
このイベントは、世界の保健医療分野の課題について話し合おうと、都内のホテルで開かれ、ビル・ゲイツ氏のほか、日本の製薬会社や商社など合わせて10社の企業のトップらが出席しました。
はじめに、財団を立ち上げ、発展途上国の感染症対策などの支援を行っているゲイツ氏が「世界の保健医療の水準は新型コロナのパンデミックで後退した。私たちは改めて対策に取り組まなければならない」と述べ、警鐘を鳴らしました。
このあと出席した日本の企業が、感染症の治療薬の開発や途上国におけるワクチンの低温輸送の支援など、それぞれの取り組みを紹介しました。
これに対して、ゲイツ氏は「日本の企業は創薬やAIなどさまざまな技術を開発してきた。世界の保健医療の問題解決にはこうした技術を結集させ、イノベーションが求められている。日本のビジネスリーダーの声は重要だ」と評価し、日本企業のさらなる貢献に期待を示しました。
参加した日本の企業は今後、国際機関と連携するなどして、途上国の感染症の支援に取り組んでいくということです。
-- NHK NEWS WEB