「全日本私立幼稚園連合会」をめぐる業務上横領事件に関連し、文部科学省は、前の会長らから接待を受けていたとして、官房長ら6人を減給の懲戒処分としました。また、永岡文部科学大臣は給与の1か月分を返納しました。
全国およそ7500の私立幼稚園が加盟する「全日本私立幼稚園連合会」の前の会長らは、連合会の口座から、銀座の高級クラブを運営する会社などの口座に不正に送金したなどとして、業務上横領などの疑いで警視庁に逮捕されました。
この事件に関連し、文部科学省は、前の会長らから接待を受けていたとして、矢野和彦官房長など6人を減給処分にしたと発表しました。
矢野官房長は財務課長だった平成27年と、初等中等教育企画課長だった平成29年の、合わせて2回、前の元会長らから接待を受け、飲食代として合わせておよそ6万4000円を負担してもらっていたということです。
文部科学省は国家公務員としての信用を失墜する行為だとして、矢野官房長を減給3か月の懲戒処分にしました。
矢野官房長は「指導的立場を発揮すべき私がこういう事態を起こし、国民の皆様に深くおわびを申し上げる」と陳謝しました。
矢野官房長は来月2日付けで外郭団体に異動します。
また、永岡文部科学大臣は大臣の給与の1か月分を返納したほか、義本博司事務次官を厳重注意としました。
永岡大臣は「極めて遺憾で心よりおわび申し上げる。再発防止策を講じ、職員の服務規律の順守について一層の徹底を図っていく」と述べました。
-- NHK NEWS WEB