業界最大手の「山崎製パン」は、パンの製造販売などを手がけ業績が低迷していた「神戸屋」から、包装パンの事業などを買収すると発表しました。
人口の減少や原材料価格の高騰による厳しさが、パン業界の再編を後押しした形です。
発表によりますと山崎製パンは、大阪に本社がありパンの製造やレストランなどを手がける「神戸屋」から、スーパーなどで販売する包装パンの事業と総菜などのデリカ食品の事業を買収することになり、26日、両社が契約を結びました。
神戸屋の包装パンの事業は会社の主力事業で、工場をはじめ、本社ビルなどの資産も譲り受けるとしています。
パン業界をめぐっては、人口の減少に加え、小麦や食用油などの原材料価格の高騰で事業環境が厳しさを増していて、業界の再編を後押しした形です。
山崎製パンとしては、今回の買収によって関西での生産体制の効率化や、営業力の強化につなげるねらいがあります。
一方、神戸屋は、コロナ禍の影響もあり業績が低迷していましたが、今後はレストラン事業などに経営資源を集中するとしています。
買収は、来年2月末に完了する予定で、買収後も当面の間は「神戸屋」のブランドは維持するとしています。
-- NHK NEWS WEB