ロシア極東の石油・天然ガス開発プロジェクト「サハリン2」をめぐり、国内最大の発電事業者「JERA」は、ロシア政府が設立した新会社と、LNG=液化天然ガスを調達するための契約を結んだことを明らかにしました。契約の主な条件はこれまでと変わらず、従来どおり調達を続けられるとしています。
サハリン2からは、東京電力と中部電力が出資する発電事業者のJERAや、東京ガスなどが長期契約でLNGを調達していて、今月、ロシア政府が設立した新会社から新たに契約を結ぶよう求める通知が届いていました。
これに対してJERAは25日、新会社と契約を結んだことを明らかにしました。
JERAはこれまで、自社の輸入量の1割近くに当たる年間で最大200万トンのLNGを2029年まで購入する契約を結んでいました。
契約の詳しい条件は明らかにしていませんが、調達量や購入価格など主な条件はこれまでの契約と変わらず、従来どおり調達を続けられるとしています。
このほかの電力・ガス会社も近く、調達の契約を結ぶとみられます。
一方で、三井物産と三菱商事はサハリン2の権益を維持するため新会社に参画する方針を近くロシア政府に通知することにしていて、今後はロシア側の判断が焦点となります。
-- NHK NEWS WEB