記録的な暑さとなっている中国では電力需給がひっ迫し、エアコンの使用が制限されるなど市民生活への影響が続いているほか、深刻な干ばつで農業への被害も出ていて政府が対応に追われています。
中国各地では最高気温が40度を超える地域が相次ぎ、気象当局は、記録が残る1961年以降では最も厳しい暑さだとしていて、深刻な水不足が起きています。
このため水力発電の割合が多い内陸部の四川省などでは電力需給がひっ迫し、今月中旬から工場の操業停止が行われています。
JETRO=日本貿易振興機構によりますと、26日から四川省成都の一部では工場への電力供給が再開しましたが、別の地区では今も制限が行われているほか、同じ内陸部の重慶でも電力の使用制限が延長され企業への影響が続いています。
また、集合住宅のエアコンの使用が制限されるなど、市民生活への影響も続いています。
気温は低下傾向にありますが、水不足の解消には時間がかかるという見方も出ています。
このほか、中国メディアによりますと、長江流域の湖北省や江西省などでは、干ばつが深刻化して農作物の生産量が減るなど農業への影響も出ているということです。
中国政府はロケットも使い人工的に雨を降らせることや農作物の供給の維持に取り組むとしているほか、干ばつ対策として日本円でおよそ2000億円を支出する方針を示すなど、対応に追われています。
-- NHK NEWS WEB