学校法人「森友学園」が大阪市で運営する幼稚園などの土地や建物が、裁判所の決定を受けて仮差し押さえされたことが、関係者への取材でわかりました。森友学園が建設していた小学校の施工業者は、工事の代金の支払いが滞っていることから、回収に充てるための措置だとしています。
仮差し押さえされたのは、学校法人「森友学園」が大阪市で運営する「塚本幼稚園」と、関係する認可保育園、「高等森友学園保育園」の土地や建物です。
森友学園は、来月の開校を目指して、大阪・豊中市の元の国有地に小学校の建設を進めていましたが、今月10日に認可の申請を取り下げ、その後、工事は中断しています。仮差し押さえを申し立てたのは、小学校の建設工事を請け負った大阪吹田市の藤原工業で、工事の代金の支払いが滞っていることから、森友学園が所有する不動産を確保して回収に充てるための措置だとしています。
藤原工業の社長は、NHKの取材に対し、「工事の代金10億円以上が回収できない見通しになっている」と話しています。
森友学園は、小学校の建設で、国におよそ23億8000万円の工事の契約書を提出した一方、大阪府にはおよそ7億5000万円、大阪空港の運営会社にはおよそ15億5000万円の金額の異なる契約書を提出していました。藤原工業の社長は、およそ15億円が正しい金額だとしたうえで、森友学園側の依頼で、実際より低い金額の契約書を作ったことを明らかにしています。
-- NHK NEWS WEB