経済同友会の櫻田代表幹事は、30日の定例会見で、円安が進んでいることについて、「今の日本にとってはマイナスの側面が大きいと言わざるをえない」と述べ、懸念を示しました。
東京外国為替市場は29日、円安が一段と進み、円相場は一時、およそ1か月半ぶりに1ドル=139円台となりました。
経済同友会の櫻田代表幹事は、30日の定例会見で、円安が進んでいることについて「かつてのような経済構造がなくなった今の日本にとってはマイナスの側面が大きいと言わざるをえない」と懸念を示しました。
そのうえで「円安を是正するには金利を引き上げるしかないが、コスト上昇に伴うインフレが進み、持ち直してきた消費や企業の設備投資などが足踏みしている可能性もある。今の経済環境で金利の引き上げができるのか、日銀は非常に苦渋の状態だ」と述べ、日本の金融政策が難しい局面を迎えているという認識を示しました。
一方、櫻田代表幹事は「財政を活用したインフレ対策としてガソリン代などへの補助を行っているが、あくまでも短期的な話だ」と述べ、ベンチャー企業への規制緩和など中長期的な経済成長につながる施策も必要だという考えを改めて示しました。
-- NHK NEWS WEB