今シーズンのインフルエンザワクチンの供給量は、新型コロナとの同時流行が懸念されることなどから、過去最大となる見通しとなりました。厚生労働省は医療機関に対して効率的に接種を進めていくよう呼びかけることにしています。
これは31日、厚生労働省が専門家部会で明らかにしました。
それによりますと、今シーズンのインフルエンザの流行状況について、厚生労働省は予測するうえで参考にされる南半球のオーストラリアで流行していて、新型コロナと同時に流行する懸念もあり、ワクチンの需要が高まる可能性があるとしています。
このため、メーカーに増産を要望していたということで、今シーズンは成人の量に換算して最大でおよそ7042万人分と、昨シーズンの使用量の5194万人分を大幅に上回り、過去最大の供給量となる見通しとなりました。
供給は来月下旬から始まり、接種が本格化する10月1日までに高齢者の9割が1回ずつ接種できる量が供給され、11月下旬にはすべて供給される見通しです。
厚生労働省はインフルエンザワクチンと新型コロナワクチンを同時に接種することについても、安全性や有効性に問題はないとしていて「コロナと同時流行するかは実際にはわからないが、可能性として備えたいと考え増産を要請した。医療機関には必要量に見合うワクチンを購入するなど効率的な接種の実施を呼びかけたい」としています。
-- NHK NEWS WEB