世界有数の食肉輸出国のブラジルで、衛生基準を満たしていない食肉や加工品が販売されていた問題で、国内外の消費者の間にブラジル産の食肉の安全性に不安の声が広がっていることを受け、ブラジル政府は、メディアに食肉加工場を公開し、閣僚みずから安全性をアピールしました。
ブラジルでは、政府の検査官に賄賂を渡して検査を免れ、衛生基準を満たしていない食肉や加工品を国内外で販売していたとして、食肉加工業者21社が捜査当局による捜索を受けました。
これをきっかけに、ブラジル産の食肉の安全性を不安視する声が国内外の消費者の間に広がっていることから、ブラジル政府は21日、南部パラナ州にある食肉加工場を報道陣に公開しました。
加工場では、食肉の選別や袋詰めの様子などをブライロ・マッジ農牧・食料供給相が作業服を身につけてみずから案内し、衛生管理を徹底していることを訴えました。
そして「このような安全基準は国内のどこの加工場でも維持されており、世界の人たちに知ってもらいたい」と述べ、ブラジル産の食肉の安全性をアピールしました。
ただ現在、日本が、ブラジル当局の捜査対象となった企業の製品の輸入手続きを保留しているのをはじめ、メキシコが新たにブラジルからの食肉の輸入停止を発表するなど、影響は世界へ拡大しつつあります。
-- NHK NEWS WEB