大阪・豊中市の国有地が、学校法人「森友学園」に鑑定価格より低く売却されたことをめぐり、国会で23日、学園の籠池理事長の証人喚問が行われ、国有地の売却の経緯や、政治家の関与の有無などが焦点となります。
大阪・豊中市の国有地が、学校法人「森友学園」に鑑定価格より低く売却されたことをめぐり、国会で23日午前10時から参議院予算委員会で、午後3時前から衆議院予算委員会で、籠池理事長の証人喚問が行われます。
証人喚問は、それぞれ、およそ2時間にわたって行われ、このうち参議院で籠池氏は、各党などからの質問に先立って、10分程度、みずから証言することになっています。
証人喚問では国有地が森友学園に売却された経緯や、大阪府が小学校の設置を認可適当といったんは判断し、その後、学園側が申請を取り下げたいきさつ、そして政治家の関与の有無などが、明らかになるのかどうかが焦点です。
また小学校の設立にあたって、安倍総理大臣から寄付を受けたなどとするこれまでの籠池氏の発言の真偽や、小学校の建設工事の費用をめぐって金額の異なる3種類の契約書の存在などがただされるものと見られます。
証人喚問は衆参両院が持つ国政調査権として憲法で定められた制度で、議院証言法に基づいて行われ、虚偽の証言をした場合は偽証罪に問われる可能性があります。
最近では平成24年4月に、企業年金の運用に失敗して巨額の損失を出した「AIJ投資顧問」の浅川和彦元社長らが喚問されていて、23日の証人喚問は5年ぶりになります。
-- NHK NEWS WEB