奈良県内に住むウクライナ人の女性が、勤務先の上司からパワハラを受けたとして、損害賠償を求める訴えを起こしました。ロシア関係の仕事から外してもらうよう要望したことをめぐって、パワハラを受けたと主張しています。
訴えを起こしたのは、東京に本社のあるヘリコプター運航会社「アカギヘリコプター」の奈良市にある営業所で、4年前から働いていたウクライナ人の27歳の女性です。
訴状などによりますと、女性は海外との取り引き業務などに従事していましたが、ウクライナの法律ではロシアとの商取引に関わった場合、反逆罪に問われるおそれがあるため、ロシア関係の仕事から外してもらうよう会社に要望していたということです。
ところが、男性上司から「仕事を選ぶ人間」などと書かれたメールを、ほかの従業員に送られたほか、ロシアによるウクライナ侵攻について「ウクライナも悪い」と言われるなどのパワハラを受けたとしています。
女性は、うつ状態と診断されていて、会社に対して550万円の損害賠償を求める訴えを、9日に奈良地方裁判所に起こしました。
-- NHK NEWS WEB